<2004.9.19> 渓沿いに有ったもの?
雨のち曇り

・・・気に成る!・・・

ドタドタと砂まみれの岩魚を抑えながら 

つい振り返ってしまう・・・・・・・・・・。


大荒れで手の付けられない 当初の目的地を

諦めての移動 ”熊出没注意”と記す警告看板も

横目で見送り 幾つ目かの細流脇の ガタガタ

林道を 四輪駆動車は強引に突き進んできた

既に周囲は手付かずの自然林 サラサラと流れ
下る沢は 大雨の影響を受け ドッドッと程好い吐き出しと荒れ方だ 帰路へとつく時間も迫り来る事で そそくさと

更なる奥へと向け歩み始めた ゴンゴンと飛沫を散らす滝壷は ”来いよ 来いよ”と しきりに誘いを掛けてくるが

振り切るように上流へと歩を進めた   頃合を見て 藪を掻き分け流れに浸る 切れるような冷たさで思わず出て

しまう身震い! 提灯仕掛けを二間半の竿に付けると 目前の落ち込み向け放り込んだ トロリとした瀬脇で起こる

モゾッ!とした 岩魚特有の幼稚な出迎え 一息送り込んでは 鋭角で強めの合せを呉れてやった クネクネと

身を捩り踊り出す岩魚 源流域となるこの辺りでは 釣れてくるサイズもこんな物なのだろう   入れ食い状態と

成った谷岩魚を 傍らの水溜りに浸し良く観察してみた オレンジの小斑点が大きく多い 此れはヤマトか???

そうかヤマト岩魚の領域なのか。
その時視界の隅に 強引に割り込んできた白い

影が”なに?” 有るべきも無い存在に出合った

こんな時 今までろくな事はなかった

気には成ったが時間が押してる 振り切るように

背を向け流れに向う  幾つ目かの岩魚を手に

今登ったばかりの下流を見渡すと 何と其処の

位置からも確認出来るではないか 白い存在

気になりだすと抑えが効かない 竿をたたむと
先刻登った岩盤を駆け下り ここいらか?と 見当付けた斜面を這い上がる・・・・・  其れは其処に有った!

黒い岩盤の棚に 浮かび上がるように見えたのは 漆喰か白セメントで固められる ドッチボール位の物体だった

”なんじゃ こりゃぁ??” 誰かが据え置いたに違いない しかしこんな奥に 何の為にぃ?? その時小さな

文字が記されてるのに気がついた (地震観測装置) そう書いてある えっ?

                                                           oozeki